「りえ先生のペットの未来クリニック」の日誌

犬猫の皮ふ、アレルギー、耳、歯、精神科が得意な動物病院のブログです。

子宮卵巣摘出手術

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当院スタッフの仔猫2匹です。
子宮卵巣摘出手術=避妊手術と言われる手術をしました。
卵巣を取ることで発情や妊娠を防げるのは飼い主さんの利点。
猫ちゃんにとっては、卵巣がん等の卵巣の病気にはなりませんし、乳腺の腫瘍も出来にくくなる利点があります。


犬は2回目迄の発情に卵巣を取ると99%ほどの確率で乳腺腫瘍が予防できます。
猫はハッキリとした%は不明ですが予防効果はあります。
しかも猫の乳腺腫瘍はかなりの確率で悪性になると言われ、人の遺伝性悪性乳腺腫瘍との関連性があるといわれています。

女優のアンジェリーナ・ジョリーが遺伝性の乳腺腫瘍の予防のために手術したことは話題になりましたね。

 


抜糸は二週間後
術後服を着てもらいました。
痛いのは3日間くらい。
でも傷がしっかり治るには最低10日は必要です。

健康な耳と歯

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6歳のチワワさんです。

歯磨き上手なうえ、年に2回の歯周病予防をしていて健康な歯をキープしています。

 

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耳も当院で子犬のビデオオトスコープ治療をスタートさせた記念すべき第1号のワンちゃんなんです。

当時生後5ヶ月、たった1.5キロでした。

 

あれから6年、耳もキレイな状態をキープしています!

とても嬉しいですね!

 

 

富士丸君の定期検診

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今年の3月に耳のオトスコープ治療に来ていた富士丸君が9ヶ月ぶりに検診に来てくれました。

 

耳の奥をオトスコープでのぞいてみると…

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わりとキレイな状態です。

9ヶ月前の治療がいきていますね!

 

 

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今回は歯の方が悪くなっていました。

歯肉炎だったのでルートプレーニングとスケーリングをします。

歯肉炎だけど歯周病ではない=骨まで炎症はいってない。

ここがポイントです!

歯肉炎は治療すれば治ります。

歯周病になってしまうと進行を食い止めることはできても完全に治すことは出来なくなってしまいます。

定期的な検診で未然に防ぐのが大切なんです。

鼓膜が破れても聞こえます。

耳の治療って犬や猫が痒がっているから必要、と思われるようですが、それだけではありません。
鼓膜を救う治療でもあります。


耳の治療をしていると入口付近は綿棒で薬が塗れるので痒みや赤みは減ります。
でも奥の鼓膜にはこんな塊がつまっていたりします。

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この塊をビデオオトスコープで除去すると頭をふったり首をかく症状が消えるだけでなく、音も聴こえるようです。

ただし人も聞こえるといっても、破れてしまっていると音がくぐもっているらしいので、犬はほえなくなって大人しくなった、と感じるくらいかもしれませんね。

まずはビデオオトスコープで一回でも耳の奥を見にいくことお勧めします!